ナビゲーション訓練

飛行経路
 まず最初に1/250,000地図を使用して飛行経路を策定します。飛行経路は、自衛隊基地などの管制圏や、成田・羽田空港にある特別管制圏などを避けて策定します。また、人家が密集した都市なども避けます。地図上に線を引き、距離と真方位を測定し航法計画書に記入していきます。
 今回は大利根飛行場を出発し、DownWindからBreakTrafficし潮来IC/銚子VOR/九十九里町/W.SAKURAを通るコースを策定しました。策定した総飛行距離137km、飛行時間56分。



航法計画書
 地図から読み取った真方位と、気象データからの風を記入し、コンピュータを使用して飛んで行くべき方向と飛行時間を算出しておきます。それらデータを航法計画書にあらかじめ記入しておきます。
 今回は対気速度150km、風220度20mとして計算しました。真方位と距離を測定し、偏流修正角をコンピュータで算出し、地軸偏差を加味し(約-7度)、自機(通常0)の誤差をさらに加味し飛んで行くべき方向を決定します。
 また一方でコンピュータから対地速度を算出し、区間予定時間を決定します。

この航法計画書は「ライセンスを取ったその日から使わなくなる物」(某ボス談)だそうです(^O^;キャ〜!


コンピュータ
 「空」の世界でいう「コンピュータ」。くるくる回る「計算尺」です。



 フライトプランを成田航空局に通報し、いよいよ経路へ出発です。当日は視界は良好でしたが風が強く、結構揺られました。また成田空港の近所を1000〜1500feetと低空で飛ぶため、レベルフライト(水平飛行)維持が大変でした^^;。

 飛びはじめると、先程策定した航法計画書に実際の到着時間を記入していきます。飛びながら方向・高度を維持し、周りに別の機体が飛んでいないか、また無線を聞きながらいろいろな事をしていますから、これからの修正計算や航法計画書への記入はものすごく大変です。機内での仕事をしていると、機体があさっての方向に向くことすらあります(おーっとっとっと!状態)。

 無線はオオトネフライトサービスを離れたあと、トウキョウインフォメーションにフライトプランの訂正を入れ(出発時刻)、あとはレーダーサービスを受けるためのナリタTCAのおっちゃん管制官とのやりとりでした。

 気流が悪くむちゃくちゃ揺られました。おまけに機内での仕事(計画書の修正なんぞ)まで加わり私はちょっとゲロってしまいました。ゲロゲロ

 山が多い西日本と違い、関東平野は目標物が少なく地図と景色のにらめっこです。今回は利根川と九十九里浜がはっきりした目標物でしたが、W.SAKURAまで戻ってきたとき(大利根飛行場まであと9km)、飛行場の位置が一時判断できずロストポジションしそうでした(ちょっとゲロってもいましたから)。ノーマルトラフィックなど選択せず、「早く降りたい!」って気があせりショートアプローチで進入しましたが、風にあおられまくり、教官の手を借りてしまいました^^;。

 九十九里浜では海の家が点々とあり、夏飛ぶと結構いい景色かもしれません(ビキニのねーちゃんは遠くて見えないと思いますが)。

2000.3.20